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証券会社は転職が多い?証券会社から転職する理由とは?

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証券会社といえば、新卒の就職人気ランキングで上位に君臨している。
給与水準が高く、福利厚生も整っており、理想的な職場だと考える人も多い。

しかし、証券会社を辞めて、他に転職する人は少なくない。
銀行や生命保険会社といった金融業界内で転職する人もいれば、全く異なる異業種へ転職する人もいるようだ。

この記事では、証券会社における転職の動向や実際の転職理由について解説する。
自身の状況と比較して、今後の方向性を検討する材料にしてほしい。

目次

証券会社は転職が多い?

証券会社の離職率について公的機関などの統計データは存在しない。
しかし、金融業界の離職率については、厚生労働省が「令和3年雇用動向調査結果の概況」で公表している。
これによれば、令和3年度の金融業・保険業の離職率は9.3%である。

他業界と比較して特別悪い数値というわけではないが、1年目に100人入社したとすると、3年で約25人が辞める計算になり、3年間の離職率は25%程度だ。
また一説には、証券会社に新卒で入社して3年以内に離職する割合は30%程度に上り、さらに5年で半数以上が退職すると言われている。

社員口コミサイトなどでは、一部の証券会社の離職率は1年で8割という場合もある。
このように証券会社は入社して早い段階で転職する人が多いことが予想される。

証券会社出身者の転職理由

証券会社から転職する人は少なくないが、転職理由は様々だ。
一つの理由が原因であることもあれば、複数の理由があって転職を決意する人もいる。
実際に証券会社から転職した人や転職を検討している人の理由について紹介する。
自分の状況と比較することで、転職後の方向性が鮮明になるかもしれない。

ノルマが厳しすぎる

営業職であれば、ノルマを設定されることは当然のことだ。
しかし、証券会社の営業職は高いノルマが設定されることで知られている。

設定されるノルマは多種多様だ。

  • 株式や投資信託の手数料
  • 募集物の販売(社債、公募株式、国債など)
  • 純増
  • 口座開設
  • 新規開拓

これらのノルマは支店ごとに割り当てられた後に支店の課、個人といったように配分される。
個人のノルマを達成できないと、支店全体に迷惑をかけることになり、誰かが穴埋めをしないといけない。
迷惑を掛けていることに対する罪悪感と不甲斐ないで押しつぶされそうになってしまう。
また、ノルマを達成できないと他の社員の前で叱責されることは珍しくなく、屈辱的だと感じる人も多い。
結果として、精神を病んでうつ病になって辞める人も多いのだ。

顧客本位の提案ができない

証券会社は、表向きは「顧客ファースト」を掲げて、顧客の資産形成をサポートしている。
しかし、実際には顧客ではなく、証券会社のための営業をせざるを得ない。
証券会社は手数料ビジネスであり、株式や投資信託などの販売や運用によって顧客から手数料を受け取っている。
したがって、高い手数料を受け取ることが自社の利益に適うのだ。

顧客ニーズを満たす金融商品ではなく、手数料の高い仕組債やデリバティブ商品といった複雑かつ難解な金融商品を商品性を理解していない高齢者や投資初心者に販売しないといけない。
結果として、顧客が思わぬ損失を抱えることになっても、証券会社からは手数料の獲得を称賛されるのだ。
損をした顧客からは、「二度と信用しない」とか「二度と来るな」と言われて、罪悪感で押しつぶされそうになる人もいる。
このように顧客本位の営業ができないことを不満に思い、異業種に転職する人も多い。

昭和気質の企業文化が合わない

証券会社の企業文化は昭和気質で古臭いと言われている。
体育会系の雰囲気は色濃く、上下関係は非常に厳しい。
証券会社の社員口コミサイトを閲覧すると上下関係の厳しさを旧日本軍に例える人もいる。

年次がすべてであり、1年早く入社した先輩社員の雑用をしたり、飲み会のセッティングをしたりと業務に集中できないこともある。(コロナ以降は飲み会がほとんどなくなりやや変わっている様ではあるが。)

企業文化が色濃く出るのがノルマに関してだ。
ノルマを達成できない社員は他の社員の前で叱咤や叱責されることがあり、屈辱感を味わうことになる。
褒めて伸ばす文化はなく、できない社員は叱ることで精神論で挽回させようとするのだ。
飲み会への参加は頻繁にあり、上司や先輩から説教されたり、上司のお酌をしたりする場面がまだ残っていることもある。
若手を中心にこのような企業文化に嫌気がさして、転職を決意する人が多い。

証券会社の将来性がない

一般的に金融業界は衰退産業であると言われている。
相次ぐ異業種の参入によって、これまで特権的な規制産業であったのが、既存の収益を脅かされているのだ。
証券会社においては、ネット専業証券の台頭によって、対面式のリテール営業の存在意義すら疑われている。

また、証券会社で横行している手数料の高い金融商品を購入させる手法や、手数料目的で短期間に金融商品の購入・売却を繰り返す回転売買について金融庁の規制が入り始めたことで、既存の収益モデルの維持が難しくなっている。
このような業界の将来性を見込んで、金融業界の就活人気は下がり続けている。
証券会社についても将来性がないと見切りをつけて、ITなどの成長産業にキャリアチェンジを図る社員がいるようだ。

体力がついていかない

意外なことに証券会社の就業時間は異常に長いわけではない。
金融業界なので、コンプライアンス遵守意識は高く、残業時間の上限もあるのだ。

しかし、証券会社の営業職が体力勝負であることに変わりはない。
新卒で支店に配属されると、新規開拓がキャリアの出発点となり、一日中外回りの営業で口座の開設をお願いする。
中堅社員になっても新規開拓のために飛び込み営業をしたり、何時間も顧客を待っていることもある。

また、企業文化として飲み会や週末のゴルフも無視できない。
平日は就業時間後に上司と飲み会に行き、休日は顧客や上司を相手として接待ゴルフに行く。
このように平日・休日問わず体を動かし続けるため、年を取るとついていけない人もいる。

全国転勤が嫌

証券会社の中でも大手証券会社ならではの転職理由と言える。
大手証券会社は北は北海道、南は沖縄まで全国に支店を持っている。
総合職採用であれば、どの支店に配属されるか分からない。
独身であればいいが、結婚して子供を持つと、転勤によって配偶者が仕事を辞めることや、子供の転校を余儀なくされることもある。
家族がついてこない場合には、単身赴任となって家族との時間も奪われてしまう。

しかも証券会社の場合、顧客との癒着や横領などの不正防止のために異動の1週間前に辞令が交付されるのだ。
このように全国転勤があるということは、人事部に人生を握られているのと同じだ。
そのような生活に耐えられなくなり、全国転勤のない企業に転職する。

給与水準に不満がある

「高給」で知られている証券会社であるが、給与水準に不満のある社員もいるようだ。
中小の証券会社の場合、大手よりも給与水準が低いことはよくある。

また、大手であっても実力のある社員は業績に見合った給与を求める傾向にある。
証券会社は数字がすべてであり、業績が良ければ給与水準も上がるが、それでも不十分だと感じる社員がいるようだ。

そのような社員の多くは個人事業主やフルコミッションの会社に転職することが多い。
例えば、IFAでは、証券会社時代の経験やスキルを活かして、個人事業主として働くことができる。
実力次第では、給与が大幅に上がることがあるため、証券会社からIFAに転職する人は少なくない。

プライベートの時間が確保できない

証券会社の就業時間は異常なほど長いわけではない。
残業規制によって昔ほど異常な残業はない。
それにも関わらずプライベートの時間が確保できないのは、飲み会文化と資格勉強に起因する。

就業時間が終わると、会社の上司や先輩と飲み会に行くことが頻繁にある。
強制参加であり、帰宅して自由な時間を楽しむことはできない。
また、土日は上司や取引先とゴルフに行くため、土日も自由が少ない。

資格の勉強は証券会社で働く上では必須だ。
金融商品の販売には証券外務員、保険商品の販売には生命保険募集人資格が必要だ。
さらにFPや証券アナリスト、宅建など様々な資格の取得が強く推奨されている。
そのため、せっかく確保できた時間でも資格の勉強をしないといけない。

まとめ

この様な環境もり、近年は証券会社からの転職が急増している。特に人気なのがIFAやM&A業界である。
また、読者の中でも実際に転職を考えている方は多いと思う。

転職活動を行う際に、自ら転職活動を行う人もいるが転職エージェントを使うことをおすすめする。

特にIFAに転職を検討している場合は転職エージェントの活用を強くおすすめする。
理由としては、IFA業界は中小零細の法人も多く、HPのみでは情報が取りにくいケースが多い。
しかし転職エージェントを使えば、彼らが代理で法人の詳細な情報をヒアリングしており、詳しい情報を聞くことができる。

また、転職エージェント経由での採用に特別なインセンティブテーブルを設けているケースもあったりする。
国内では、マイナビの金融エージェントや、ビズリーチなどの優良サービスも多数存在する。
その中でも、特におすすめなのがアドバイザーナビの「IFA転職」サービスである。
同社は日本初のIFA特化の転職エージェントとして証券会社のOBが立ち上げた会社である。業界理解も深いため、キャリア形成において非常に有益な提案がもらえると考えられる。

\ IFAへの転職を検討している方は /

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